ワールド工芸キハニ5000
 


ワールド工芸キハニ5000

 このモデルは以前何度か首都圏の中古ショップで出物を見かけていますが、どれもこれも私には手の出ない値段のものばかりでした。
 ではなぜそれが買えたかというと一言で言って「不動品」だったからです。
 お陰で以前見掛けたモデルの3分の1位の値段で買う事ができました。
 これで走ってくれれば文字通りの掘り出し物です。

 さて、このモデル一応は「不動品」となってはいますがその原因はショップでも不明とのことでした。
 実を言いますとモデルをチェックしていて気付いたのですがこのキハニの動力は昨年入線させていたAB10とほとんど同じ構造の様でした。
 これならばどこにトラブルがありそうか見当がつけやすいと踏んだ訳です。

 帰宅中試しに床下に露出しているモーターを手で回してみましたが抵抗がありません。
 という事は、モーター自体のトラブルではないようです。
 更にギアを介して動輪が僅かですが回りだしているので伝達系統までは異常が無いようです。

 となると残るのは集電系かギアのかみ合わせが渋くてモーターのトルクが追いついていないかのどちらかだろうと思います。
 帰宅後、
 線路に載せて通電すると確かに反応がありません。
 台車をはずし接点を清掃、再度載せても動きません。


 ところが車体を指で上から押さえて通電させると元気よく走りだしたのには驚きました。
 ですが指を離すと再び停まります。

 何の事はない、ウェイトの不足が原因だったのです。
 この種のトラブルはTOMIXのレールバスやKATOのハノーバーなどで一応経験していましたが今回はさすがにそこに思い至りませんでした(汗)

 早速手持ちのウェイトを全て載せて補重。ややぎこちないながらもどうにか走りだしました。
 とはいえ、ミニカーブの抵抗に抗するほどではないので「直線番長」状態ですが。

 モデルそのものに話を戻しますと、
 下手なワムよりも小ぶりの車体に両運転台、客室、荷物室を全て詰め込んでいるので見た目に非常に凝縮感のある車体です。
 これでプラ成形の車両だと肉厚の胴体やガラスのせいでぼってりしがちになるのですが今回のはブラスボディなだけに精密感を持ちながらすっきりした造形でした。
 そこへ持ってきてワールドお得意の細密なディテーリングが加わっているので非常に密度の濃いモデルになっています。

 何れにしても拾い物でしたが、今年最初の入線車がいきなり「不動品のレストア」からというのも何か最近の私の趣味を象徴している気もします。

 そのキハニですが今回の運転会ではネコバスに混じって元気の良い走りを披露してくれました。
 自宅で調整した時ですらここまで走りませんでしたから、事によると「ジャンクの花道」をキハニ自らが意識してくれたのかもしれません(笑)
 

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